今期面白いアニメ『ガリナン』『ユーフォ』『ろんぐらいだぁす』

ガーリッシュナンバー

今更業界物か、と思いましたが、本作はどうやら業界物の最高傑作になりそうです。
SHIROBAKO』や『それが声優』といった先駆者は、業界紹介で手一杯で、
見る者を楽しませようとする所まで手が回らなかった。本作は単純に、見ていて面白い。
プロジェクトが崩壊に向かって行く様も、
千歳やクズPの明るく楽しいキャラクターのお陰で、笑えるコメディーに昇華されています。
現在最高のキャラデザであるQP:Flapperは、これまでアニメ化には恵まれていませんが、
本作は、内容的には初の名作です。
今年に入って復調してきたTBSアニメの完全復活を象徴しているようでもあります。
売上的には多分負けるでしょうが、内容的には勝っている。

考えられる爆死要因としては、イケメンホストタイプの男キャラに女キャラが介護されるという、
女尊男卑コンテンツのスタイルを男性ユーザーに押し付けていることです。



響け!ユーフォニアム2』

最近、日常系ゆるふわアニメが衰退し、スポ根などの体育会系の部活動を描いた作品が増えています。
その手の企画上では、男性キャラは魅力を最大限に引き出せます
せます(男性は目標に向かって必死になっている時が一番格好良く見えるから)。
『Days』『ALL OUT !!』『ユーリ!!! on ICE』といった月並みなスポ根物が
見る者の心を打つのは、そこに普遍的な価値観があるからです。
異能バトル物などでは得られない種類の「質」です。
ですが、対照的に、スポ根物では女性キャラの魅力はゼロに近くなります。
(女子は、常に物腰の柔らかい癒しの存在であることが一番良いので)

体育会系に近い文化系を扱った『ユーフォ』は作画内容共に高品質を維持しています。
特に、女の子キャラの女らしい細かいしぐさの数々には、
シリーズ演出の山田氏のセンスが注ぎ込まれているのでしょう。
アニメ界唯一のホワイト企業と言われる京アニの全員野球です。
花田氏の誰得シリアスも、本作の中では鮮やかに決まっています。



ろんぐらいだぁす!

前期『レガリア』のスケジュール崩壊の煽りを受けて、苦しい展開になっている作品。
放送分は、やや地味なものの丁寧で嫌味が無く安定感があり
キャラクターも可愛いので、なんとか完走して欲しい。