「コミックマーケット77シンポジウム」に、行きました。

>◆コミックマーケットシンポジウム
>「日本発コンテンツの創出と海外への浸透が産む日本への理解」
>◆主催 : コミックマーケット準備会
>◆開催日時: 2009年 12月30日 15:30〜17:00(コミックマーケット77・2日目)
>●受付開始予定時刻: 15:00 (予定)

>◆会場 : 東京ビックサイト 会議棟7F国際会議場 (東京都江東区有明3−21−1)

本年最後の集会レポートです。


目的は、
コミケでのシンポジウムの運営の手際を見ることと、
市川孝一氏の御姿を拝見することでした。


会場がとても広いので、運営は快適そのものでした。
国際会議場に来るのはモラロジーの集会以来ですが、
参加者は大体200-300人ぐらいに見えました。

通常の集会で言うと完全に失敗のレベルの集客ですが、
元々入場料を取っていない上に、
コミケ期間中は全館を借り切っている為、「使わなければ損」なのでしょう。
(実質)宗教団体より凄いです。


市川氏は、レヴォのカタログの似顔絵に似ていましたが、シンポジウムだからか、
ヤクザな感じはせず、どこにでもいる真面目なオタクという印象でした。
話の内容は、コミケの理念を踏襲しており、実質創業者の言葉が、
没後、神聖不可侵の不文律となって継承されていることが伺えました。

内容は、
東大教授のおばちゃんが、「海外との共同開発を」という
脇の甘いお花畑のような話で(著作権も技術も相手国に盗られてしまいます)、
サッカーの中村に似た人が、ファッションとオタク産業の海外進出を
外務省の人は、「オタク産業で対市民外交を」と、
ある意味穏健保守にも通じるようなお話でした。


こうしたコンテンツ論は最早ありふれていますが、
私が不満を述べるとすれば、それは、
「日本のコンテンツ力の源泉がどこにあるのか」という観点が欠落していることです。

日本にはコンテンツ力がある、だからそれを有効に使おう、といった、
資源を消費することしか考えていない。

日本のコンテンツ力の源泉は、地形や自然から育まれた国民性にあります。
次のステップとしては、他国とは違うそれらを分析して
維持発展させることを考えるべきでしょう。


終わって外に出ると、サークルや出展者の帰途の列がありました。
久しぶりに見た闇の中に浮かぶビッグサイトは、思いの外綺麗でした。