「おじさんキャラに始まりおじさんキャラに終わった年」

(2023 1229)



*[アニメ]2023年秋アニメ「Sランク娘」ほか


最近は、なろう系ファンタジー作品の量が
増えていますが、質は落ちています。

こんな状況なら、昔1クールで使い捨てた良作を
最後までアニメ化する方が、内容は良くなりますが。

あと、今期は早見沙織さんのメインヒロインが
2人出て来ましたが、甲乙付け難い出来でした。




①『冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた。』

失われた過去を取り戻す物語。
追放系の改良型で、僅かなすれ違いからバラバラになった仲間達が、
父親を溺愛する主人公アンジェリンを通じて再び集まる。

主人公の父親ベルグリフが実質的な主人公で、
戦闘力もそこそこある指揮官タイプ。
アンジェリンや他のキャラが、事ある毎に
「お父さん」を賞賛するのが、非常に心地よい。
上手な「なろう要素」と言える。

アニメではカシムがベルグリフと涙の再会を果たす、
感動的な場面まで描かれている。
出来れば最後まで、ベルグリフが結婚する所までアニメ化して欲しい。



②『MFゴースト』

80-90年代テイスト満載の街道レースアニメ。
次世代機並のCGが、スーパーカーに合っている。

opにはアニメ界最高のコンポーザーである
大久保薫氏が編曲で参加され、
レベッカのシンセアーティスト
土橋安騎夫氏の劇伴も90年代全開。

よくよく考えると内容的には大した代物ではないが、
BGVとしても秀逸で、必見の作品。



③『陰の実力者になりたくて! 2nd Season』

今期は吸血鬼編からローズ編までで、展開はかなり早い。
web版とは内容がかなり変わっていて、
ゴルドー達の戦闘がバッサリカットされたのは非常に残念。
戦術戦略級の合戦は詳細に描くべきで、
むしろデュエル描写は全て不要。

オクトのopは失速気味だが、楽曲としての出来は一期より良い。






次点



『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』
絵はヘボいが、内容はかなり良い。特に主人公の恋太郎が良い。
但しこれ以上ヒロインが増えると破綻しそう。



『ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~』
最近ありがちな、反省しない悪女が無双するタイプの話。
上坂主人公が松岡王子に惹かれていることで、
ぎりぎりバランスが取れている。



『聖剣学院の魔剣使い』
主人公のショタ魔王は最初強そうに見えるが、
すぐに失速するので、爽快感は低い。
良い匂いがしそうなヒロインが多いが、
声優的にドル売りが厳しく、売りにならない。
全体的に惜しい。



『婚約破棄された令嬢を拾った俺が、イケナイことを教え込む』
ヒロインキャラのシャーロットの出来は良いが、
内容は男性が虐げられるタイプのラブコメ要素が強い。
男女の強弱バランスでいえば、「100カノ」に余裕で負けている。
ポニーキャニオンは最近、過去の有力IPを捨てて新規作を乱発しているが、
全て質が低く、粗製乱造の失敗に終わっているようだ。



盾の勇者の成り上がり Season 3』
作画は物凄く綺麗で、キャラは可愛く描かれている。
内容は、年増女キャラが大量に出て来てマウントを取る糞そのものだが、
それは完結済の原作で既に判明しているので先は無いが、
それでも海外のポリコレコンテンツに比べれば遥かに良作なのだろう。