つくる会内紛――クライン孝子氏の誤解と正論

>クライン孝子の日記
>■2008/07/27 (日) 西尾幹二氏、こんなことよくおっしゃいますね!
http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=119209&log=20080727


>こうした現況の原因は西尾氏ご自身にもあると私は思っております。

これは、過大評価なのか……いや、そうとも言えません。
何故なら、保守論壇における西尾氏の思想的影響力は、今なお大きいからです。

西尾氏の言論には、熱心なファンが非常に多い。しかも、若い人からの支持もある。
産経新聞社の中にもファンがおられるのではないでしょうか。
一方、八木先生に対する一般的な認識は「借り物の主張ばかりで薄っぺらい」
という感じの方が多いようです。

両者の差は、単に経験だけでは無く、ロマン主義的なエネルギーの絶対値の違い、
言い換えれば電波発信力の違い、人々の心を捕らえる情熱の量の多寡ではないでしょうか。
ですから、例えば藤岡信勝氏の文章は、そこそこ正しくても、読んでいてつまらない。

人は、自らが望むこと、欲していることを、最優先で信じるものです。
真実かどうかは、二の次です。



ですが、間違いもあります。

>何しろ、氏は敵が仕掛けた保守分断策という「ワナ」に見事にはまって

例の「内紛」を仕掛けた「敵(左翼?)」などという存在は、どこにもいません。
強いて言えば、西尾氏の疑心暗鬼が招いたことです(2年前に蘭氏が指摘済)。


西尾氏の悲観的なアジテーションは、
言い回しが荘厳かつ芸術的なので、魅了されてしまう人が多い。
それは、或いは自傷癖の現れかもしれません。
自分の国を貶すことで、快感を得ている人は、一般的に左翼と呼ばれて今す。
個人的な厭世観をメディアで垂れ流すその御姿は、最近の若い人、
例えば、加藤容疑者のような人の心理状態と、さほど離れていないのでは無いでしょうか。