2000年代は「神話生成型コンテンツ」の時代だった。

昨年夏に思いついた長文(予定)のネタでしたが、暑かったので項目だけ挙げます。



○2000年代を象徴するプロジェクト、作品など

初音ミク
アイドルマスター
ハルヒ
アニプレックス
Perfume
AKB48


任天堂DSは例外的存在であり、既にブームは沈静化した。
単一分野のソフトを単独で出撃させる「任天堂型商売」は、時代遅れになっている。



○2000年代に流行した宣伝手法

・エセ草の根(素人創作者を上手く煽って、草の根ムーヴメントを演出する)

・短時間の動画、ダンスによる視覚的効果を利用(MMDアイマス、ニコ動、ハルヒPerfumeなど)

ステルスマーケティングソニー伝統の「サクラ作戦」、はちま起稿、やらおん等)

・インターネットによる急速な拡散と宣伝(ニコニコ動画Twitter2ちゃんねるmixiなど)

コミケ、コンサート、御当地商法など各種イベントとの連動

・アニメ、コミック、ライトノベル、ゲーム、グッズ(コンビニ、ゲーセン含む)など、周辺ビジネスとの連動


これら各分野の連携による「お祭り効果」により訴求力を爆発させる
(「お祭り」の期間や開催地にいる人は、普段より多くの金を使う)


→神話の生成過程や「お祭り」による副次的効果に類似している。


(神話とは、著作権を放棄した無数の人間が口伝で子孫に伝え続けた、
事実を基にした民族の巨大な物語である)



○現在の「神話生成型コンテンツ」の欠陥

ソニー式サクラ作戦、ステルスマーケティングは、
ソーシャルゲームの課金方式などと同じく、公序良俗や良識にそぐわない。
「法のグレーゾーン」を突いた悪手である。

・神話型であるが故に著作権の意識が曖昧なので、
コミュニティの成否が「公式」の度量や匙加減に左右されやすい。



○追記 2011年型新商法「ゆるゆり商法」
・関係者が大量にサイングッズを作り、コアな支持者を育成する。
「手書きで心を込める」という手法は非常に古く、保守論者も多用している。原点回帰の手法と言える。
・欠点……サインは性質上、目の前で書いて貰った物にしか価値が無い(本人確認が出来ない)。
その為他の作品等では使われなかったと思われる。コロンブスの卵的な発想と言える。