今期おすすめのアニメ「ゆるゆり」「猫神やおよろず」「日常」「R−15」

TVアニメ「ゆるゆり」スペシャルサイト


今期は、震災直後の混乱を踏まえて、
クリエイターが「何を作ったらいいか分からない」状況に置かれた、と言われています。


こういう時に最も必要な作品は、以下のようなものです。

・明るく楽しいもの。
・中身が薄くても良いから、分かりやすく、より多くの人に楽しめるもの。
・特定の層や人(例えば日本人男性)を、馬鹿にしたり卑下したりしないもの。


人は、苦境に陥ると、明るく楽しい作品が作れなくなります。
ですから、震災前に書かれた原作のストックに頼らざるを得ない。

日本国では、現在四半期ごとに20本前後ものアニメが新規に作られています。
その日本の底力、懐の深さが幸いして、「中身が無くても明るく楽しい作品」は、
常に複数のが放映されています。

今求められているのは斜に構えたインテリではなく、単純明快な明るい作品であると、
私は信じて疑いません。


ゆるゆり」はOPとEDの出来が素晴らしい。一度見たら病み付きになりました。
キャッチフレーズ「笑われればいいと思うよ」も、素晴らしい。
内容も、作り手が楽しんでいるような乗りの良さがあります。
キャラクターの年齢を、中学1、2年と低めに設定したことも絶妙で、
作品から性的な後ろ暗さを無くすことに成功しています。
(全年齢向けのTVアニメで非処女の描写に拘った某監督とは正反対です)
「あんな頃もあったよね」と自然に思えるので、男女問わず楽しめると思います。


猫神やおよろず」は、元祖秋葉系の桜井弘明氏の手腕が随所に見られます。
(私が好きなアニメ監督を一人挙げるとしたら、桜井氏になります)
まったり気味で萌えもエロもありませんが、安心して見られる安定性があります。
作中にセガハードが出てくるといった「こだわり」も見られます。


アニメはゲームと違い「システム地雷」が無いので、
何を見ても30分できっちり終わり、よほどのことが無い限り、ある程度楽しめるところが利点です。

問題は、こうした素晴らしいアニメ作品の全てが、
ソニーやPSの市場の強化に貢献してしまっていることです。

任天堂は、アニメとその周辺産業による相乗的な広告効果を、もっと考察して活用しなければなりません。
TVアニメはそれ自体が、週間30分近い巨大なTVCMでもあるのです。
15秒のスポットCMに換算すると、大体100本分近くになります。