東浩紀氏vs夏葉薫氏という、実にどうでも良い対決にヒントを得て、文を書いてみました。
http://www.hirokiazuma.com/blog/
http://d.hatena.ne.jp/K_NATSUBA/
SF文学というメディアは、「十億年の宴」と呼ばれる1950年代が全盛期で、
それ以降は長期的に衰退を続け、既に過去の伝統芸能と化している。
ポップカルチャーの勃興と隆盛の変遷を大まかに記すと、
1950年代……SF文学
1960年代……音楽
1970年代……映画・アニメ
1980年代……TVゲーム
となる。
'90年代は、インターネットやエロゲー、同人漫画と言ったところだろう。
21世紀に入ってからの大きなイノベーションは、まだ無い。
TYPE-MOONのような同人ゲームやラノベのような代物は、大きな革新やブームであるとは言えない。
また現在、日本国内では、任天堂が、NDSやWiiによって、かつてのビートルズに似た流れを作りつつあるが、
NDSブームも、あくまでTVゲームという枠組みの中の革新に過ぎない。
が、現在の2000年代にも、何か新しいムーヴメントは起こっているだろうし、
それは、後世から振り返って見れば、はっきりと確認出来るだろう。
そうした「鉱脈」を、いち早く発見した者は、莫大な先行者利益を得ることが出来る。
SF文学の時代は、既存の文学へのアンチテーゼと、戦後の上昇感、未来への想像力。
音楽の時代は、ロック音楽の勃興と、ステレオ機器の普及。
映画とアニメの時代は、「スター・ウォーズ」によるハリウッドスタイルの確立や、近代アニメ手法の確立。
テレビゲームの時代は カラースプライトと和音の導入。
同人とネットの時代は、エロパロ同人誌の馬鹿売れ。エロゲーも、最初は何でも売れた。
今わかる範囲で流行っている物は、「ナショナリズム」ぐらいだと思う。
これは、どこか特定の地域や団体等を誹謗する意味では無い。
「ナショナリズムが儲かる」ことは紛れも無い事実、というだけの意味である。
差し詰め、ナショナリズム先進国は、中国、韓国、北朝鮮で、次いで米国、
遅まきながら日本もそれに続いている。
これは、『嫌韓流』や『国家の品格』といったベストセラー書籍に留まらず、
例えば、米国のX-Box360や日本のニンテンドーDSなどの「愛国ゲーム機」の勢いも含まれる。
また単に、日本人の愛国心を利用して儲ける、というだけでは無く、
「中国人や韓国人の愛国心=反日感情」を利用して金に変える、といった例も、電通やNHK等に見られる。