一昨年タイレシオを見誤っていた任天堂

任天堂は、一昨年のDS立ち上げ時の半年間の売上を、ハード500万台・ソフト1500本と予想しましたが、
実際は、ハードが600万台で、ソフトは1000万本に留まりました。

タイレシオで見ると、
予想では、ハード1台あたり3本ですが、実際には、ハード1台あた1.6本となります。


原因は、GBA互換だったこともあるでしょうが、

「立ち上げ時にソフトを大量に買うユーザーが、任天堂陣営には少ない」
という傾向が、大きく影響していると思われます。


1994年のSSとPS以降、現在はSCE・MS系の、高性能CGゲーム機の場合、
立ち上げ時のソフトは、他の時期に出されたソフトよりも、爆発的に売れる傾向にあります。

これは、高性能なCGハードが売りなので、立ち上げ時にユーザーの熱狂のピークが来る。
発売と同時にCGを楽しむ為にソフトを多く買い込む、という、ユーザーの嗜好が反映していると言えます。
ですから、CG系のユーザーは、一本一本のゲームを、時間をかけてやり込むことは、ありません。


これに対して、任天堂系のゲームは、内容で勝負しているので、
作り込んで世に出すためには、時間がかかります。
必然的に、立ち上げ時に揃う作品は、内容が低品質の物が多い。
加えて、任天堂系はCGを売りにしていないので、
他の陣営に比べると、爆発的なローンチ需要は発生しません。


従って、絵だけのクソゲーを売り逃げする為には、SCE・MS系が適しています。
任天堂系で生き残る為には、、SCE・MS系での「作法」を改めて、
「敢えて半年遅らせて調整を続ける」覚悟も必要になるでしょう。


ところで、今回PS3は、立ち上げに失敗しました。
高性能CGハードの場合、ゲームの内容では勝負出来ないので、
宣伝や生産に全力を掛けて「強烈な垂直立ち上げ」を行い、
その爆発力で、「売れている」イメージを作って、一般人を上手く躍らせること、
それだけが勝機でした。