「第4回日本文明論シンポジウム」に、行きました。

【演題】渡部昇一平川祐弘長谷川三千子古田島洋介八木秀次伊藤隆「日本文明における天皇
【日時】6月5日(土)13:30〜
【場所】帝京平成大学 冲永記念ホール(東池袋
【会費】2000円(要申し込み)
【連絡】日本教育再生機構
【備考】http://kyoukashokaizen.blog114.fc2.com/blog-entry-83.html

皇統や日本文化に関する高度な話がされました。


渡部昇一先生によると、
(天照はスサノオと結婚し男児を設けたので)
「天照が女神だから女系でいいという人もいるが、神代であっても男系」
とのことでした。



最も面白かったのは長谷川三千子先生の試論で、
私がそのお話から考えた個人的解釈を述べると、

西洋(ユダヤ教)では唯一神が全てを創造したことになっているが、
日本神話の神々は、他の現象や出来事の比喩になっているのではないか。
(例えば、天之御中主神は、ビッグ・バンによる宇宙と時間の始まりを意味しているのでは)

キリスト教は進化論との齟齬を起こして既に破綻していますが、
日本神話における世界創造の考え方は、
ダーウィンの進化論をも内包しているのではないか。
つまり、世界で最も優れた思想体系が記紀であり日本神話である、と言えます。



ついでに述べると、こうした問題の原因は
日本人にとっての「カミ」と、
西洋人にとっての「God」という存在とを、訳語で混同させてしまったことにあります。

平川先生は質疑応答で「日本語の神と西洋の神とでは意味が違う。
西洋の神は人を造る。日本では、人が死んだら神になる」
と言われました。

つまり日本における神とは、今は亡き全ての先人達のことで、
日本神話の神々は、歴史以前の時代におけるその代表的存在です。
無数の人々の口伝によって集積された意識の集合体、とでも言えますか。
「民族の心の形」とも言えます。

ですから、日本人は良く無宗教であると言われていますが、それは間違いで、
真っ当な日本人のほぼ全員が、祖霊崇拝、自らの祖先を崇拝しています。
それが保守の本質です。世界一の日本の強さの源泉でもあります。


しかし、ごく一部に、全ての祖先との繋がりを絶とうとしている、
狂信的な人達がいます、それが極左活動家です。