参院選でネット選挙が解禁されたらしい


都議選の分析をする間も無く突入、折からの猛暑で多くの人が思考停止し、
一部の人は頭がおかしくなってしまった。そんな選挙でした。


テレ東・池上彰の選挙特番視聴率10%超え 民放特番で圧勝
http://www.oricon.co.jp/news/entertainment/2026841/full/

創価学会共産党の特集以外にも、
佐藤正久議員や衛藤晟一議員(日本青年協議会推薦)の特集が組まれるなど、
今回も見所の多い番組でした。


一般人がドン引きすることにも気付かずに全てを公開する共産党は、創価以上に滑稽だった。



選挙期間中の選挙運動の目的は、無関心層に投票を呼びかけることでは無く、
自分達に投票してくれそうな人の「背中を押すこと」だと、私は考えています。
ですから、不特定多数の人にアピールするよりも、少数の人の心をしっかり掴む事が出来れば、
たとえ「信者しか見に来ない」ネット上のスペースでも、ある程度の効果があるかもしれません。



今回一番印象に残ったのが、「小泉進次郎議員のプロモーションビデオ」。
小豆島の緑と水を背景に夏の日差しで陰影の付いた映像は、カッコ良過ぎる。
TV画面を隔ててもオーラを感じました。

確かに、演説に中身は全くありませんが、
そもそも、選挙期間中の演説だけで、聴衆に小難しい政策を理解させることなど不可能です。
演説は、自分や所属政党の「印象」を良くする為の手段であり、「イメージアップ」が最大の目的です。
短い時間では理屈も人柄も伝えることは不可能だから、イメージで勝負するしか無い。
キーワードだけを連呼して、細かい中身は、配布するチラシやwebサイトなどで確認して貰えば良い。


本来なら、最強の駒である小泉青年局長を、人口の多い都市部に投入せずに、
田舎のフェリーの上に浮かべておくことは、戦略上完全な失策に見えるかもしれません。
何故、遅い交通手段で、人のいない過疎地を行くのか。

最近は深夜アニメでも、地方巡業を行っている作品があります。
効率を考えると、秋葉原日本橋が一番良い。
だが、それらの地域、特に秋葉原ではイベントが頻繁に行われている為、
新鮮味が無く、多くの人々は気にもかけない。

ですが、普段アニメイベントなど殆ど無い地域で開催されれば、
滅多に無い機会なので、現地の人々には有り難く思われるでしょう。
プロ野球の地方開催と理屈は同じです。


こうした「ドブ板」は、昔堅気の政治家なら皆やっているはずですが、
国民全体の都市住民化やインターネットオタク化などで、汗をかくことを軽視する人が増えて来ました。
しかし最終的に、現場に出て、一人でも多くの人に対面して握手することは、絶対に必要です。

ネット利用にしても、例えば、今回岡崎トミ子を仕留めた和田政宗候補(みんなの党)のように、
ネットとリアルを上手く融合して、ネットでの宣伝をリアルにフィードバックさせること
(OFF会のようなもの)が前提となるでしょう。



小泉氏と全く対照的だったのが、自民党比例の伊藤ようすけ候補。
斬新過ぎて呆れた。これが未来の選挙の形なのか。
例えば初音ミクのコンサートでは、CGで描かれたミクに向かって観客がペンライトを振りますが、
これは逆に、CGで描かれた観客に向かって生身のタレント候補が手を振っています。

これはこれで、手間やお金は結構かかっているとは思います。
残念ながら、この偉大な実験は失敗に終わりましたが(伊藤候補は落選)、
一定数の票を集めたことも事実です。後世に教訓を残したことも間違い無い。


それにしても、このような「ネタ枠」まで自民党に取られたら、
他の政党の存在価値が完全に無くなってしまいます。
菅のスタンドプレー以外は、何の印象も無かった。