「日本国体学会」の「国体」の意味はデタラメ


私が元々、日本国体学会に疑問を持ったきっかけは、
数年前のチャンネル桜の討論番組で、
小田村四郎先生が国体学会について言及された時でした。


wikipediaを見る限りでは、
日本国体学会が使用する「国体」という単語は、
一般的な意味での「国体」とは、かなり意味が違うようです。


wikipediaより
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B0%E4%B8%AD%E6%99%BA%E5%AD%B8

>日本国体学とは、智學が日蓮主義の研究により発得し、提唱した学問。 
>世間でいう政体や国柄を意味する国体とは異なり、
>「国の精神(こころ)」を意味し、その精神(こころ)が、「国の法」であることから、
>「国体」を訓じて「クニツミノリ」ともいう。
>日本国体の主要要素として、「五要国素」・「三綱建国」・「八大主義」がある。


日本国体学会は、日蓮宗国柱会創始者・田中智學氏の三男・里見岸雄氏が創設した団体です。
一般的な単語を、自分達にしか通用しない意味で使っている、ということは、
自ら読み手の誤読を誘っているようにも見え、
主義思想以前に、学術的な物事を扱う団体として問題があります。



私の乏しい知識での、国体と皇統に関する理解は、
「女系を容認すると王朝が交代して、国体が変更される。
日本国の歴史はそこで途切れて、歴史の無い国になってしまう」
といったものです。


女系容認派は多分、「王朝が変わっても国としては続いている」と主張したいのでしょう。
が、それを認めてしまうと(国体の意味を「土着の民族や民族性」にまで拡大解釈すると)、
例えば、中国は夏王朝からずっと同じ国として続いていることになってしまう。
「そこに住んでいる民族が同じだから国も続いている」という理屈は、
「国体学会の外の世界」では通用しません。


日本は、あくまで神武天皇から始まる国であって、
邪馬台国や狗奴国その他の「大和朝廷以前の都市国家群」は、
「127代の皇統を核とした日本国」とは別の国です。





以下参考まで


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E4%BD%93
>国体(こくたい)とは、その国の基礎的な政治の原則[1]を指し、
>日本語の文脈で使用される際、通常は「天皇を中心とした秩序(政体)」[2]を意味する語となっている。


政体(統治形態, form of government, polity)[編集]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BF%E4%BD%93
>支配者が誰かに着目した統治の形態。政体の上に国体という概念をおき、
>主権者が誰かを指す概念として国体を用い、政体をより細かな統治の形態とする場合もある。



この理屈で行くと、日本の主権者は「天皇(皇統)」である、と、二流の保守人なら主張するでしょう。
もちろん左翼の主張と目標は、国民主権の共和政体(=天皇家廃絶と日本の歴史の完全破壊)です。

正しくは、日本の主権者は「百万人のご先祖様(八百万の神々)」です。
皇統(天皇)は、そうした祖先崇拝(多神教文明)の象徴であり国体です。



http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/77156/m0u/
1 国家の状態。くにがら。
2 国のあり方。国家の根本体制。「―を護持する」
3 主権の所在によって区別される国家の形態。君主制・共和制など。


http://www.weblio.jp/content/%E5%9B%BD%E4%BD%93
? 国家の状態。くにがら。
? 国の体面。国の体裁。 「 −ヲケガス/ヘボン 三版」
? 主権の所在によって区別される国家形態。共和制・君主制など。


国体と政体
http://www.kunidukuri-hitodukuri.jp/web/kikou/kikou_28.html
>国体と政体の両方をそなえた先進国家は、日本のほかには、イギリスなどヨーロッパの王政国家があるだけで
>
>アメリカは、歴史そのものをもたない。その他、多くの国々も、戦争や植民地化などによって、
>国体を放棄しており、世界の大半は、民主主義を掲げた政体国家である。