最後の大物「fate」が苦戦しています。ラブライブの年間覇権が濃厚になりました。
昨年は、『ラブライブ!』に象徴されるように、
「収集型」のパッケージ商品主体からイベント主体への転換が目立った年でした。
(余談ながら、関連商品としてのゲームも、パッケージの大きい限定版が廃れ、
ノンパッケージのスマホアプリへの移行が目立ちました。
スクフェスの躍進とスクパラのワゴン入りが、その象徴です)
ポニーキャニオン、バンダイビジュアル、エイベックスなどの委員会幹事企業が、
自社作品専門のイベントを相次いで開催し、
他にも、TBS、芳文社、ランティス等が、自社作品を集めたイベントを開催しています。
AnimeJapanやアニメロサマーライブ、コミケ、ワンフェスなど多数の陣営が出展するイベントや、
コンサート主体では無い作品単独のイベントも合わせると、公式のイベントだけでも膨大な数になり、
既に食い合い、潰し合いが発生しているようにも見えます。
21世紀に入って、深夜アニメはギャルゲー・エロゲー市場を併呑し、
視聴者の恋愛感情を利用することで、
映像ソフトやキャラソンCDなどの関連商品の拡販を行って来ました。
が、この方法は既に頭打ちになり、
周辺業界が販売するコレクション目的の関連商品も、既に飽和しています。
現在主流になっているのは、「コンサート等のイベント=お祭り」による、
購買意欲の増加を利用した拡販です。
テレカやポスターに代表されるコレクション系グッズの衰退と、
(基本的に使い切りの)ライブ系グッズの増加、
特に、Tシャツやタオルなどのアパレル系のグッズは消耗品なので、
コレクショングッズに比べて「捨てて入れ替える」頻度が高いから、効率が良い。
他にも、
会場を盛り上げて販売増に繋げる為の「乗りの良い音楽」(PPPH)、
インターネット上で盛り上げるためのステマ、タマゴ増殖、
劇場舞台挨拶、女性向けでは舞台演劇、
「ラブライブ四天王」に象徴される缶バッジなど……
カードゲームも「イベント型」の範疇に入るかもしれません。
ラブライブの1巻10万は、イベントの時代の象徴でもあるのです。
ラブライブ2期は、アニメの出来もそれなりに良かったのですが、
それ以上に、同調圧力を利用したイベントツールとして売れた。
そこを各社読み違えると、失敗が多発するでしょう。
イベントツールは、島国日本の村社会特有の同調圧力を利用してユーザーを囲い込み、、
祭りを盛り上げることでのみ、数字を叩き出せるからです。
しかし、いたずらにホームラン狙いでは無く、
どこかの出版社のように二塁打やシングルヒットを堅実に狙うという方法もあります。
その方が、多様化したユーザーの需要にきめ細かく応答することが出来るかもしれません。