ケツのロン「りつ姉でムクムク」

 (2019.2.21.)


「キュルル=ケロロ」という指摘は凄い。これで全てが繋がった。



*[アニメ]実は全員のけものだった『けものフレンズ2』

かつて「けものはいても のけものはいない」という名言がありました。
が、それは完全な間違いでした。
実は、アニメ1期を支持して応援した人達の殆ど全員が「のけもの」だったのです。


表題作は、内容的には良くあるギスギスした駄作ですが、
かつて「けもフレ騒動」で排除した「たつき」監督の新作『ケムリクサ』との比較に晒され、
細谷Pの言動や木村監督のエゴサーチも話題になりました。


では何故、ありがちな駄作が、狂ったように叩かれるのか?
その理由はもちろん「アニメ1期で作られたサーバルとかばんの関係性を破壊した」からです。


誤解を恐れずに言えば、『けものフレンズ』は、
かばんとサーバルによる、アニメ史上最も売れた百合アニメです。
ブームの立役者である「かばんとサーバルの百合カップル」を、続編で完全否定したら、
ファンの心理に致命的なダメージが行くことは確実です。
二次創作を行う同人作家だけでなく、アニメやゲーム等にはまる人なら誰でも持つであろう、
アニメを元に形作られたぼんやりとした想像の世界が、根底から破壊されたのです。



けものフレンズ監督降板騒動「功労者をのけものにする」KADOKAWAの企業体質
http://dailynewsonline.jp/article/1359354/

上記の記事の真偽は今も不明ですが、
現在まで放送されたアニメの内容から見て、信憑性は高くなりました。
何故なら、『ケムリクサ』は出来が良いからです。


一方の『ケムリクサ』は、個人的には、1話だけ見て「つまらない」と思い、
暫く放置していましたが、その後、5話ぐらいまで続けて見たら、
けもフレ1期の面白かった要素が、ある程度再現されていて、
どんどん引き込まれて行きました。
今回、敢えて百合アニメの体裁を捨ててハーレムアニメの形式を取ったことも、
巧妙な作戦に思えてしまう。
普段頼りなく見える「わかば」が時々活躍してモテモテになる流れも、
バランス良く作られています。



作画面では、
けもフレ2』は高精細で発色も良いようですが、
構図や見せ方は、日常系アニメの紙芝居と変わりありません。
委員会側がアニメ1期の画質に不満で、CGを大人数で高画質にすればもっと売れる、
などと勘違いしたかのようです。

逆に、irodoriの作品は、
3Dならではの構図やギミックを反映する為に、敢えて画質には目をつぶって、
少人数で全体が把握出来る制作を維持しているのではないでしょうか。
やっていることが、3Dゼルダシリーズに近いような気がします。


いくら高画質のCGでも、バストアップを並べているだけなら、CGにする意味はありません。
未だ、手描きアニメの方が、可愛いキャラを描けるからです
(出来の良い線画や彩色は必要ですが)。
CGを単なる手抜きの道具として見るのか、
それとも2Dでは難しい表現を形にする為の選択肢として見るのか……
両者の考え方は、文字通り次元が違っています。



蛇足ですが、『ケムリクサ』というタイトルは、アニメ作品を50音順に配列した時に、
けものフレンズ』の真上に並べることを意図してつけられたような気がしました。
(間に『ケメコデラックス!』が入りますが)

更に、『けものフレンズ』の真下には『ケロロ軍曹』が続いていることも多いでしょう。
つまり、この3タイトルは今後永久に、並んで表記されることになる。
それを見る度に、私達は一連の騒動を思い出すことになるのです。