「戦略・情報研究会 2008年度東京第2回講演会」に、行きました。

□■□ 戦略・情報研究会 2008年度東京第2回講演会 □■□
     〜 社会における「知」「情報」の欺瞞 〜
(メディア上における「ジェンダーフリー」などの謬説を打ち破ります)
日 時: 5月11日(日)18:30〜21:00(開場18:00)
場 所: アカデミー文京 学習室(文京シビックセンター地下1階)
講 師: 掛谷 英紀 氏
    (筑波大学准教授、ソフトバンク新書『学者のウソ』著者)
詳しくはこちら↓
http://www.tachiagare-nippon.org/gyoji/diary.cgi?no=10


久野さんは、イケメンで知的なだけでなく、とてもエネルギッシュで、
何でも出来そうなスーパーマンという印象でした。
あの若さで彼ほどの人材は他にいないのではないでしょうか。
間違い無く、次の世代の保守勢力の指導者となるべき存在だと思います。


会場は、2月に西尾幹二氏が講演した同じ場所でしたが、
同程度の集客で、追加の椅子も用意されていました。
客層は全く違い、若い人が多く、女の子も結構いました。
運動論の専門家によると、若い人や婦人の方が、男性や年寄りよりも、
参加者として遥かに価値が高い、とのことです。
登壇者が2人とも私より年少ということも相まって、時代の流れを痛感させられました。


掛谷先生は、のんびりした感じで、いつもニコニコしていて人畜無害に見える人です。

講演は、予め用意された沢山のスライドを表示して、それに説明を加えると言う方式でした。
内容は、メディアリテラシーに関するものでしたが、
フェミニズムの構造的欠陥も、大体同じだと思います。

前半は、『学者のウソ』の内容から幾つかピックアップして話され、
後半は、次回執筆予定の著書に繋がる話だったようです。


「右肩上がりの幻想」

一番印象的だった話は、
エンジニア達がウソをつく原因は、
近代が終わり高度経済成長期が終わっているにも関わらず、
「右肩上がりの幻想」を抱き続けていることにある、といったことでした。

彼らは、予算を獲得する為に、不可能な理想をさも出来るかのように主張しますが、
現実には失敗した後も、何も責任を取りません。

ゲームに例えると、久夛良木健氏が高性能ハードに幻想を抱いて失敗したことは、
ゲーマーの方々なら既に御存知の通りです。

フェミニストも同じで、彼らは男性や社会全体に、
少女マンガレベルの不当な「高望み」を押し付けて、
現実がその理想通りに行かないと全てを男性のせいにして、
更に女権の拡大に走る、といった行為を繰り返しています。

根源を断たない限り、今後も女性優遇政策は延々と出て来るでしょう。
女性専用車両も、その沢山ある現象のうちの1つに過ぎません。

講演では、ポスト近代は、思春期から大人に脱皮する時期である、と結論されています。
が、中身が夢見る少女のままで外見が戦闘的な中年女であるような人々は、
精神的に大人になる機会を既に逸している、とも言えます。
フェミニズムがダメな女を量産し、ダメな女を基準に社会が改悪されている。
その流れに、保守論壇の殆どの人が取り込まれています。

また、「ポストモダン」といった言葉や、漫画ネタなども披露されました。
こうした柔軟性のある論者は、残念ながら保守論壇にはいません。

こうした柔軟性のある人々との「繋ぎ役」の先駆けとも言える存在が、
メディアリテラシー研究会代表の栗原宏文博士ですが、
頭のカチンコチンな保守論壇の中では、栗原博士の評価は低いようです。


誤解を恐れずに書けば、掛谷氏のスタンスは「ネット右翼」とほぼ同じです。
皇朝学や保守思想に傾倒している訳では無く、単に
「嘘を付いている人が、たまたま左翼に多かった」
から、嘘をついた人を批判しているだけです。

但し、普通にしていれば利権にありつける「学歴エリート」の中にあって、
「嘘を嘘と指摘することの出来る」人は、非常に少ない。
更に、理系らしく非常に論理的で、年齢も30代と非常に若い。

こういう人物の意見に耳を傾けるぐらいの懐の深さが、保守論壇には求められています。


懇親会(飲み会)にも30人ぐらいの人が参加して、
やはり若い人が多いからか、大変な賑わい振りでした。