名文紹介――別冊正論14「Y染色体説のどこがトンデモ説なのか」(八木秀次)

「ずっるいな〜〜っ。『お任せ』だって!まさにこれが八木秀次!小心で姑息なずる!」
という(小林よしのり氏の挑発の)言葉が印象的でした。


Y染色体は父親から男児にそのまま継承される。
X染色体は遺伝の時に半分ずつ受け継がれるのでバラバラになる。
歴代の天皇陛下神武天皇Y染色体を継承している。
神武天皇と同じY染色体を伝える男性は、試算では5万人から2千人の間。

……という感じで、トンデモ扱いされているY染色体説について、分かりやすく解説されていました。


最近の若い人は、唯物的な思考をする人が非常に増えているので、
年配保守の「伝統」のゴリ押しでは、なかなか理解して貰えない物事が多い。
そこで、徹底して理屈で論じる八木先生のような言論の出番となります。
但し、こういう論法はあくまで急場を凌ぐ為のものと、私は考えています。

例えば、
<偉大なる初代天皇の「コピー」>
等という形容も、がちがちの伝統保守人から見れば
顔をしかめたくなる代物であることには確かでしょう。
が、エヴァンゲリオン世代やそういった若い人には分かり易い言い方です。

従って、八木先生の支持は、60代以上の頑迷おじさんおばさんよりも、
そうした「保守のタコツボ世界」の外にいる人に広がりやすいのかもしれません。



ちなみに私の皇室論は
動物学>家族政策>神話>伝統
の順番です。

動物から人間になる過程で人は家族を作り、その形成過程で無数の知恵が口伝で伝承され神話を形成し、
成文化された神話を守り続けることで伝統が出来た……
という順番です。
男系の皇統は、無数の古代人の知恵の結晶のうちの最も重要なひとつであると考えています。