「ジャンプで勝負しろよ」

(2023 0717)



*[音楽]Original Love ”MUSIC, DANCE & LOVE TOUR”
(7/17、昭和女子大学人見記念講堂
http://originallove.com/


オリジナルラヴ(OL)=田島貴男」は、
私が聴き込んでいる数少ない日本人ミュージシャンの一人です。

7月の頭に最新作を手に入れ、「侵略」をじかに聴きたくなって
申込んだので、かなりギリギリでした。

 

会場は女子大の中のホール。トルストイの像などがあった。
三軒茶屋周辺は雑然としていて、休憩所を探すのに難儀しました。



座席は二階席の後方で、音響が良く、
ステージと観客席全体を見渡せる位置でした。

BBLやブルーノートにも向いていそうな
良質なソウルやジャズロックで、
4桁の「大人」が踊る景色は、壮観でした。

一階席ではジャンプもしていたようで、
ステージからもかなりリアクションを求めていて、
思ったより動きのあるライブでした。

最近アニメ関連のライブから遠ざかっていることもあって、
リハビリにはちょうど良い場所だった。



唯一、名曲「侵略」の時だけは静まり返り、
皆祈るように聴き入っていました。

「侵略」は、

「核をチラつかけ威嚇する」
「小さな命まで奪って熱狂する」
「この侵略戦争は大罪である」

といった感じの、ロシアのウクライナ侵略を直接批判した歌詞が、
「夢を見る人」と同じ感じのオケに乗っていの。

こういう曲を作ってくれる人が日本にいて良かったと思いました。


楽曲は、既存曲と最新作で半々ぐらい。
既存曲は、初期の4ビート主体のジャズロックが主だった。

最新作はソウル寄りの曲が多く、例の曲だけ省かれていました。
が、もう一方の、「ソングライン」という、
Donald Fagen」の「Trans-Island Skyway」に
インスパイアされたであろう曲は演奏された。

個人的には、脊髄反射的な歌詞を、
好きな曲から影響を受けた曲に乗せるという
渋谷系の王道のスタイルは、
決してパクリなどではないと思っています。

また、最後の一曲「逆行」だけは、純粋なロックでした。
ボリュームも2、3段階上がり、かなりラウドだったと思います。


演奏は、サックス3人という変則的なブラスセクションが入って、
9人編成で冒頭から圧が凄く、レガシーとして長く残せる内容だと思いました。

一番の聴き所である佐野康夫氏のドラムは、
正確かつグルーヴ感溢れる長時間ぶっ続けの演奏は圧倒的でした。
他のパートも素晴らしく、特にキーボードを
オルガンのみで構成する潔さには感銘を受けた。


トータル2時間半ぐらい、殆ど演奏で、コスパはかなり良かったと思います。